保有楽器一覧

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Guarneri del Gesu

グァルネリ・デル・ジェス1740年製ヴァイオリン

イザイ

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特徴

裏板は一枚板で出来ており、小幅の杢目が右上がりに鮮明に見られる。側板の杢目は様々であるが、主に中程度の幅。頭部の杢目も同様である。表板の中心には極めて小幅の木目があり、両端に向かって広がっている。オレンジと金の中間色をしたニスは、摩耗した箇所が金と茶の中間色を見せている。裏板のニスはまだらに欠けた部分があり、この楽器の際立った特徴とも言える。f字孔は力強いカットである。この楽器は常に最高級の楽器としてコンサートに用いられ、特に20世紀は著名な演奏家によって演奏されてきた。楽器の内側には、ベルギーのヴィルトゥオーゾ、ウジェーヌ・イザイ(1858-1931)によって、「このデル・ジェスは私の生涯を通じて忠実なパートナーだった。イザイ1928」とフランス語で赤いインクで書かれた小さなラベルが貼られている。イザイの国葬では、巨匠の棺が行進した際、その前をクッションの上に乗せられて運ばれた。

来歴

ウジェーヌ・イザイ(1858-1931)が所有していたことからこの名前が付けられた。イザイが所有する以前は楽器収集家のジョン・アダムとバルデスキ伯爵の所有下にあった。その後オランダ人医師の手に渡り、イザイの下でレッスンを受けていたその医師の娘が使用してた。イザイは1894年から1895年に初の米国ツアーを行った際にこの楽器を借り、最終的に1896年に買い取った。そしてイザイの弟子で1929年に結婚したジャネット・ディンシンに相続されたのち、指揮者シャルル・ミュンシュ(1891-1968)の手に渡った。「楽器をベルギーに残したい」というイザイの希望に反して、ニューヨークの楽器商エミール・エルマンを通してヘンリー・ホッティンガーに売却された。その後、1965年に、著名なヴァイオリン奏者アイザック・スターン(1920-2001)の手に渡り、演奏会用主要楽器として愛用された。1998年3月、日本音楽財団がアイザック・スターンより購入した。

証明書

グァルネリ・デル・ジェス1740年製ヴァイオリン「イザイ」

1965年10月6日付 Rembert Wurlitzer Inc., Isaac Setern宛て
1958年4月1日付 Emil Harmann, Charles Munch宛て (コピー)
1938年7月29日付 Albert Caressa, Charles Munch宛て
1937年11月8日付 Albert Caressa, Charles Munch夫人宛て

参考資料等

グァルネリ・デル・ジェス1740年製ヴァイオリン「イザイ」

1998年3月11日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛てレポート
1965年12月29日付 Issac Stern, Jacques Francais宛て書簡(コピー)
1965年10月14日付 Jacques Francais, Issac Stern宛て書簡(コピー)
1936年1月23日・24日付 Albert Caressa,楽器特徴、来歴書簡

“Violin Iconography of Antonio Stradivari: 1644-1737” by H. K. Goodkind (P660)
“The Violin Masterpieces of Guarneri del Gesu” by Peter Biddulph 1994年出版(P48-49)
“The Henry Hottinger Collection” by Rembert Wurlitzer Incorporated “Guarneri del Gesu” by W. E. Hill (P87-88, P100-103)

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