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Stradivarius

ストラディヴァリウス1709年製ヴァイオリン

エングルマン

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来歴

このヴァイオリンの名前は、前の所有者である米国の臨床学博士のエフレイムP.エングルマン(1911-2015)に由来し、同氏はアマチュア奏者及び楽器の収集家でもあった。このヴァイオリンは約150年間ヤング家で受け継がれており、最後の所有者であった米国海軍士官ヤング中佐が第二次世界大戦で死亡した後は、弾かれることなく彼の両親によって生涯保管されていた。後にこのヴァイオリンは英国のW.E.ヒル&サンズの元に渡り、1951年にフランスのアマチュア奏者ピエール・ラコンブ博士(医学)に売却された。次にこの楽器は、ニューヨークの楽器商ジャック・フランセを通してエングルマン博士に売却された。日本音楽財団は1996年5月にこのヴァイオリンをエングルマン博士から購入した。

特徴

裏板は美しいカエデの一枚板で、右下に向かって僅かに傾斜した小幅の杢目が見られる。横板にも同様の杢目が見られる。スクロールにはより幅広の淡い杢目が見られる。表板はスプルースの二枚板で、木目は、中心は細く、両端に行くにつれより幅広になっている。鮮やかなオレンジと茶の中間色のニスがふんだんに楽器全体を覆っている。

証明書

ストラディヴァリウス1709年製ヴァイオリン「エングルマン」

1998年4月7日付 Rene A. Morel Rare Violins, Inc.
1986年11月19日付 Jacques Francais, Ephraim P. Engleman博士宛て
1951年9月4日付 William E. Hill & Sons, Pierre Lacomb博士宛て

参考資料等

ストラディヴァリウス1709年製ヴァイオリン「エングルマン」

1996年5月10日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛てレポート
1951年9月3日付 William E. Hill & Sons, Pierre Lacombe博士宛て来歴書簡

“Antonio Stradivari: The Cremona Exhibition of 1987” by Charles Beare (P154)

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