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Stradivarius

ストラディヴァリウス1715年製ヴァイオリン

ヨアヒム

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来歴

この楽器は、有名なハンガリーのヴァイオリン奏者ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)が所有していたことから「ヨアヒム」と名付けられた。ヨアヒムの所有した3挺の1715年製のストラディヴァリウス・ヴァイオリンのうちのひとつで、ヨアヒムはブダペストでこのヴァイオリンを購入した。ヨアヒムの死後、このヴァイオリンはヨアヒムの兄弟の孫娘で、ヨアヒムからヴァイオリンのレッスンを受けていたアディラ・ダラーニ(d’Aranyi)に遺贈されたことから「ヨアヒム=アラーニ」(Joachim-Aranyi)としても知られている。アディラとイェリー・ダラーニの姉妹は1910年から1930年にかけてヴァイオリン・デュオとして頻繁に演奏活動を行っていた。アディラはアレクサンダー・ファッチーリ氏と結婚し、それ以来、このヴァイオリンはファッチーリ家に所有されていた。日本音楽財団は2000年9月にファッチーリ家からこの楽器を購入した。

特徴

裏板はカエデの一枚板で、中小の幅の、水平な杢目が見られる。横板にも同様の杢目が見られる。スクロールには中程度の幅の杢目が見られる。表板はスプルースの二枚板で、均等な中程度の幅の木目である。ニスは、より明るい下地の上に茶とオレンジの中間色が広がっている。このヴァイオリンは、同じ1715年製で、ストラディヴァリが生まれたクレモナで保管されている、かの有名な「クレモネーゼ」と多くの類似点を持ち、裏板には「クレモネーゼ」と同じカエデの木材が使われている。

証明書

ストラディヴァリウス1715年製ヴァイオリン「ヨアヒム」

2000年9月13日付 John & Arthur Beare, 日本音楽財団宛て

参考資料等

ストラディヴァリウス1715年製ヴァイオリン「ヨアヒム」

2000年9月5日付 John & Arthur Beare,日本音楽財団宛て来歴書簡
2000年7月13日付 Andrew Hill , 日本音楽財団宛てレポート

“How Many Strads?” by Doring (P182 as “Joachim-Aranyi”)

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