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Stradivarius

ストラディヴァリウス1717年製ヴァイオリン

サセルノ

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来歴

このヴァイオリンは、初期にフランスのサセルノ伯爵が所有していたことからこの名前で呼ばれている。サセルノ伯爵は1845年にパリの楽器商ガンからこの楽器を購入し、1884年にスコットランドの楽器商デヴィッド・ローリーに売り渡した。1887年にアマチュア奏者のデイヴィッド・ジョンソン氏が購入し、1894年にはW.E.ヒル&サンズが、英国のノーサンプトンで醸造所を所有していたピカリング・フィップス氏に売却した。この楽器は、1900年代初期にW.E.ヒル&サンズに売り戻された後、1906年に英国の実業家ヘンリー・サマーズ氏に売却され、以後93年間、同家によって保管されていた。日本音楽財団は1999年5月にこの楽器をサマーズ氏の孫娘から購入した。

特徴

裏板はカエデの二枚板で、板の継ぎ目から下に向かって傾斜したやや太めの幅の異なる美しい杢目が見られる。横板には裏板と同様の杢目が見られる。スクロールの杢目はより簡素である。表板はスプルースの二枚板で、中心の木目は細く、両端にかけて急激に幅広になっている。ニスは下地が金色、その上に、オレンジと茶の中間色が広がっている。

証明書

ストラディヴァリウス1717年製ヴァイオリン「サセルノ」

1999年5月14日付 J. & A. Beare, 日本音楽財団宛て
1906年2月24日付 W. E. Hill, Henry Summers宛て (コピー)

参考資料等

ストラディヴァリウス1717年製ヴァイオリン「サセルノ」

1999年5月25日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛て書簡
1999年5月5日付 J. & A. Beare,日本音楽財団宛て来歴書簡
1999年4月30日付 J. & A. Beare,日本音楽財団宛て書簡
1999年3月26日付 Andrew Hill,日本音楽財団宛てレポート

“How Many Strads?” by Doring (P213)
“Antonio Stradivari His Life and Work” by W. E. Hill (P61, 66)

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