保有楽器一覧

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Stradivarius

ストラディヴァリウス1730年製チェロ

フォイアマン

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特徴

「フォイアマン」は普通のチェロと比べ、本体が細くなっている点が特徴である。二枚板で出来ているイタリア楓の裏板には、小幅の杢目が薄っすらと見られる。側板の杢目も同様であるが、頭部の杢目はそれに比べ簡素である。三枚板で出来ている松材の表板には、ほぼ均等に木目が見られ、上部左側の端には小さな節がある。厚く塗られたニスは明るい栗色と赤の中間色である。優れた保存状態である。

来歴

1860年代に当楽器は有名なフランス人 de Barrauの所有であり、著名なチェリスト、オーグスト・フランショーム(1808-1884)の子息に貸与されていた。同子息の死去に伴い、1869年、この楽器はパリの楽器商ガン&ベルナーデルを通じ、19世紀を代表するチェロ奏者の一人、アドリアン・フランソワ・セルヴェ(1807-1866)の弟子のベルギーの名チェロ奏者アーネスト・デ・ムンク(1840-1915)に売却され、その後、彼自身の弟子のHeriotの手に渡った。1934年ヒル商会はこの楽器を世界的に著名なチェロ奏者エマヌエル・フォイアマン(1902-1942)に売却し、フォイアマンが長年にわたり演奏活動や録音に使用したことから、この名前で呼ばれている。フォイアマンは斎藤秀夫(1902-1974)の師として日本でもよく知られている。1942年の彼の死後、楽器は米国の収集家Russel B. Kingmanの手にするところとなり、1956年に名チェロ奏者、アルド・パリゾ(1918-2018)の所有となった。日本音楽財団は1996年12月、アルド・パリゾより楽器商を通じて購入した。

証明書

ストラディヴァリウス1730年製チェロ「フォイアマン」

1956年8月4日付 Rembert Wurlitzer, Aldo Parisot宛て
1939年4月5日付 W. E. Hill & Sons, Emanuel Feuermann宛て

参考資料等

ストラディヴァリウス1730年製チェロ「フォイアマン」

1996年10月28日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛てレポート
1996年5月10日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛てレポート
1939年4月5日付 W. E. Hill & Sons, Emanuel Feuermann宛て来歴書簡

“Antonio Stradivari: The Cremona Exhibition of 1987” by Charles Beare (P 264)

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