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Stradivarius

ストラディヴァリウス1735年製ヴァイオリン

サマズィユ

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特徴

裏板は二枚板で出来ており、薄っすらと幅の広い杢目が見られる。側板には中幅の杢目がある。頭部は渦巻の後ろが多少摩耗しているが、依然として綺麗な状態にある。表板は二枚の松材で出来ており、小幅の木目が両端に向かって徐々に広がっている。ふんだんにあるニスは赤と茶の中間色で、摩耗した部分は金色のニスが見えている。内部に貼られたラベルにはストラディヴァリの年齢が91歳と書かれている。現存するもののうち、晩年のストラディヴァリを代表する作品の一つである。

来歴

この楽器は1836年楽器商ルイジ・タリシオによってイタリアからフランスに持ち込まれた。リヨンの楽器商Pierre and Hippolyte Silvestreに売却されたのち、愛好家で非常に優れた楽器コレクションを保有していたChaponay伯爵の手に渡った。19世紀終わりにパリの楽器商H.C.Silvestreを仲介してヒル商会の手に渡ったのち、ヴァイオリニストのアーサー・ハートマン(1881-1956)へ売却された。1909年までにはフランスのサマズィユ家によって購入されており、サマズィユ(Samazeuilh)家に所有されていたことから、「サマズィユ」と呼ばれている。1923年にはヴァイオリンの巨匠ミッシャ・エルマン(1891-1967)が所有することになった。彼は1926年に手紙の中で「ストラディヴァリウスの中で最高の音色を持つ楽器の1つ」と記している。後に、米国の弁護士Raymond Pitcaiが所有したが、1981年にニューヨークで開催されたオークションでオランダの楽器商、Max Möllerが楽器を購入し、同年ヨーロッパに戻った。1983年以降、スイス在住の個人が所有しており、2017年8月、日本音楽財団は同所有者より、楽器商を通じて岡本夫妻の寄付と日本財団からの助成金とを合わせて購入した。

証明書

ストラディヴァリウス1735年製ヴァイオリン「サマズィユ」

2017年8月11日付 Roland Baumgartner, 日本音楽財団宛て
1923年6月15日付 Albert Caressa Succ, Mischa Elman宛て

参考資料等

ストラディヴァリウス1735年製ヴァイオリン「サマズィユ」

2017年7月5日付 Andrew Hill, 日本音楽財団宛てレポート
1926年12月29日付 Mischa Elmanの手紙
1903年5月8日付 W. E. Hill & Sons, J.Samazeuilh宛て手紙

“Antonio Stradivari: The Cremona Exhibition of 1987” by Charles Beare P288-P293

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