ストラディヴァリウス1709年製ヴァイオリン「エングルマン」
ストラディヴァリウス1715年製ヴァイオリン「ヨアヒム」

これまでの11年間、日本音楽財団のご厚意により2挺のストラディヴァリウス・ヴァイオリン―1709年製「エングルマン」10年間、1715年製「ヨアヒム」1年間―を弾かせていただけましたことは、私にとって大きな喜びでした。「エングルマン」は、これまでキャリアを積んできた中で常に私と共にあり、この類まれな楽器のおかげで、世界の主要オーケストラと初共演する機会を得ることができました。昨年には、「ヨアヒム」をお借りする幸運に恵まれ、クリスチャン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンとのレコーディングを果たしました。以前、ある演奏会でこの素晴らしい楽器の音色を聞いたことがあり、いつかこの楽器を弾いてみたいと願っていましたので、大変感激しました。2挺のストラディヴァリウスのおかげで音色に豊かさと独特の深みが加わりました。最高の楽器を弾かせていただく機会を与えてくださった日本音楽財団に、心より感謝しています。
今夜は、これまで支援し続けてくださった日本音楽財団のために、言葉では伝えきれない感謝の気持ちを込めて演奏させていただきます。

（2014年2月14日開催　日本音楽財団演奏会プログラム掲載）

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